Adobe AIRに関してのまとめ

Adobe AIRに関して、弊社のクライアント企業に聞かれる機会があったため調査をしてみたので、その結果をまとめてみました。

Adobe AIRとは?

Adobe Integrated Runtime (AIR)とは、アドビシステムズが開発する、デスクトップ・リッチインターネットアプリケーション(RIA)を開発・実行するための複数のオペレーティングシステムに対応したランタイムライブラリである。
Adobe Integrated Runtime - Wikipedia

基本的には、Web2.0などの流れからウェブで起こった様々なイノベーションを簡単にデスクトップで使えるようなアプリケーションにするための仕組み。そのため、HTML + CSS + JavaScript + Flash(Flex)といった既存のウェブアプリケーションで非常に多く使われている仕組みを基本として動くようになっています。

一方、ウェブアプリケーションの苦手な分野である「ローカルファイルとの連動」や、「起動時に立ち上がる」などの実際のアプリケーションならではの行動が可能であることや、アプリケーションの弊害といわれている部分もあるが「インストールできる」といったところもメリットとしてはあげられます。

※実際は、昔からあるアプリケーション開発環境をHTML/JavaScriptなどなどが動くようにしただけでは?という意見も多いですし、ある程度的を得ている部分はあります。既存環境/アプリケーションを生かしたりネットワークベースでのスムーズな連動ができたりできるというところが以前のものとは違う部分だと思います。

Adobe AIRのメリットは?使うと何が変わるの?

Adobe AIRのメリットは、以下の3点です。

  • ウェブアプリケーションをサクッとデスクトップ環境に持ってこれる
  • ウェブアプリケーションではできないことができる
  • OSのバージョンに依存することなく動く
    (Windows 2000/XP/Vista, MacOS 10.4/10.5に対応)

一つ目は「ウェブアプリケーションをさくっとデスクトップ環境にもってこれる」という点です。アークウェブさんのホームページにある「最新のAdobe AIR事例:これがAdobe AIRコンテストに受賞した5作品だ!」の「JSON Editor」と呼ばれるアプリの例でもAIRアプリケーションにするためにかかった所要時間は2~3時間という記述があることからもいかに既存アプリケーションをAdobe AIR向けにするのが楽かということがわかると思います。

※実際は彼らはAdobe AIRに搭載することを前提として動いているのですべてのアプリケーションがそう、というわけではないですし、特化したインターフェースを作りこむと当然がんばる必要はあります。ただ、デスクトップ環境上に置くことのコストをがくっと下げているということは間違いない、という点がAIRの「ウリ」ではあります。

二つ目は「ウェブアプリケーションではできないことができる」という点です。ウェブアプリケーションでは(Google Gearsのような特殊なソリューションを使わない限り)ローカルファイルへのアクセスや、ローカルへのデータの保存などは非常に限定されてしまいます。

三つ目は「OSのバージョンに依存することなく動く」という点です。マルチOSな開発環境は今までも様々ありましたが、ウェブで使われている言語で書くことができ、かつOSのバージョンにあまり依存しないというのは少なかったと思います。

Adobe AIRのデメリットは?

Adobe AIRのデメリットとして、「実行環境はAdobeが独自に配布しており、ユーザはそれを別個でインストールしなくてはいけない」という点があります。

せっかくアプリケーションを作ってもAdobe AIRをインストールして、自社サイトのアプリケーションをインストールしてという流れはユーザにとってある程度のハードルとなってしまうことは間違いないと思います。

【結論】Adobe AIRを使っていく上で

以上のようなメリット/デメリットがあるなかで一つ確実なのは、一般消費者をターゲットとしたアプリケーションを考えたときに幅広くユーザに普及をさせていくといった側面に関してはウェブアプリケーションの方が強力であるということです。

Adobe AIRを使うタイミングはそのウェブサービスの中で生まれたコアなファンに対するサービスの一環としてという展開や、ビジネス向けのウェブアプリケーションのクライアントサイドアプリケーション作成といった展開をするときが中心的になってくると私は思います。

特にビジネス向け分野ではOpenLaszloのような製品などに代表されるように、より簡単によりスピード感をもって、使いやすいアプリケーションを作っていくという点に関してどのようなサーバ言語にも対応可能なAdobe AIRには可能性が大きいと思います。

逆に新規企画でAIRのアプリケーションを作成して普及させていこう!という企画は成功しずらいと思います。(Adobe AIRでなくてはできないことに本当にフォーカスするようなアプリケーションなら別かもしれませんが。。)あくまで、ウェブとの連動によって価値を発揮できるものなので、まずはウェブでできることをすべてやる、その上でコアなユーザに対しての一歩近づくためのアイテムとしての提供には大きな効果があると思います。

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